防災の日は、何をする日?15分・1時間・半日——使える時間で選べる、今年の過ごし方
9月1日。テレビで訓練の映像が流れて、「そうか、防災の日か」と思う。 そして何もしないまま9月2日になる。——正直に言えば、わしにも覚えがある。 原因は意識の低さではない。「何をすればいいのか」が具体的でないからじゃ。 だからこの記事では、やることをかかる時間で分けた。 15分しかなくても、できることはちゃんとあるぞ。
図解: 使える時間別・防災の日にやること
結論を1枚にまとめた。上から順に、時間のかかる順じゃ。 今年は15分だけ、来年は1時間——そんな進め方でよい。印刷して冷蔵庫に貼っておくとええぞ。
2026年の防災の日・防災週間はいつ
まず日付を押さえておこう。今年はこうなっておる。
比較的新しい記念日。火山の噴火に備える日じゃ。降灰への備えは地震とも台風とも勝手が違うので、火山の近くにお住まいなら覚えておきたい
防災の日を含む7日間。全国で訓練やイベントが集中する。1日で終わらせようとせず、この1週間のどこかでと考えるほうが現実的じゃ
今年は火曜日。平日なので、家族そろってできるのは前の週末(8月30日)のほうかもしれん。カレンダーに印をつけておくとよい
今年の9月1日は平日じゃ。家族で何かするなら8月30日(日)が現実的でな。 週の頭に日曜が来る並びは、じつは運がよい。カレンダーを開いて、いま丸をつけてしまおうかの。
そもそも、何の日なのか
9月1日が選ばれた理由は、1923年(大正12年)9月1日に起きた関東大震災にちなんでおる。 制定は1960年(昭和35年)。直接のきっかけは、その前年に大きな被害を出した伊勢湾台風だったとされる。
もうひとつ、暦の理由もある。9月1日ごろは立春から数えて210日目の「二百十日」にあたり、 昔から台風が多い時期として警戒されてきた日じゃ。 地震と台風、日本の二大災害がこの日に重なっておる——そう考えると、よくできた日付選びじゃな。
由来をもう少しくわしく知りたい方は、9月1日に公開する記事であらためて扱う予定じゃ。 今日のところは、「地震と台風の両方に備える日」と覚えておけば十分じゃよ。
15分あればできる5つ
忙しい方はここだけでよい。どれか1つでも、やらないより確実に良い。 全部やっても15分で終わる。
箱を開けて、日付を見るだけ。切れていたら手前に出して、ふだんの食事で使う。それがローリングストックの第一歩じゃ。水の期限については誤解も多いので、下の関連記事も見てくれ
これが意外と裏切る。電池が液漏れして使えないことがよくある。スイッチを入れて、点いたら消す。それだけ。ついでに電池の予備の残りも見ておく
中身を出す必要はない。背負って、玄関まで歩く。それだけで「重すぎる」「肩紐が硬い」と分かる。持てない袋は、無いのと同じじゃからな
スマホで自治体名+ハザードマップと検索して、自宅に色がついているかどうかを見る。色がついていれば、備え方の優先順位が変わる。5分で終わる
離れて暮らす親御さんがいるなら、これが一番効く。「もし何かあったら、どこで会う?」——この一言でよい。防災の日は、電話をかける口実としてよくできておる
①の期限については、備蓄水の賞味期限が切れた。飲める?使い道は?で詳しく書いておる。 捨てる前にぜひ読んでくれ。
1時間あればできる4つ
休日の午前中、少し時間が取れるなら。15分の5つを終えてから取りかかると流れがよいぞ。
全部出して、床に並べる。期限切れ・季節外れ・重すぎる物を抜く。夏なら冷却シート、冬ならカイロ。家族の年齢が変われば、中身も変わる
突っ張り棒がゆるんでいないか、耐震マットが劣化していないか。寝室とペットの寝床のまわりから見る。全部やらなくてよい、大きい物からで十分じゃ
災害用伝言ダイヤル171は、毎月1日と15日に無料で体験できる。9月1日はまさにその日じゃ。実際に録音して、再生してみる。高齢の親御さんとの練習に、これ以上の機会はない
地図で見るのと歩くのは別物じゃ。ブロック塀、狭い歩道、急な坂が見えてくる。持ち出し袋を背負って歩けば、③の重さ確認も同時にできる
③の171は、9月1日にやるのが一番ちょうどよい。かけ方は スマホが苦手な親のための災害用伝言ダイヤル171練習ガイドに手順を書いてある。 電話機のそばに貼る文例もつけてあるぞ。
半日使えるなら、この3つ
8月30日の日曜、時間が取れるなら。ここまでやれば、その年はもう十分じゃ。
15分の点検で見つかった「足りない物リスト」を持って行く。この順番が大事でな。先に買い物へ行くと、あるのに買う・要らない物を買う、が起きる
集合場所、連絡の順番、いつ避難を始めるか。特に高齢の親御さんとは「警戒レベル3で動く」を先に約束しておくと、当日けんかにならん
部屋ごとに、倒れる物・落ちる物・割れる物を見ていく。しゃがんで低い目線で見ると、ふだん気づかない危険が見える。ペットのいる家は特に
②の話し方は、高齢の親が避難を嫌がる理由と、けんかにならない伝え方が役に立つ。 点検の中身を項目ごとに確かめたい方は、防災の日の「備え総点検」チェックリストに一覧があるぞ。
この日、世の中では何が行われているか
自分の家のことだけでなく、外で何が起きているかも知っておくと、使える機会が見つかる。
- 政府の総合防災訓練——毎年この時期に、大規模地震を想定した訓練が行われる。ニュースで見かけたら、わが家の話をする合図にするとよい
- 自治体の防災訓練・イベント——起震車の体験、消火器の使い方、非常食の試食など。参加は無料のことが多い。自治体の広報やホームページを見てみてくれ
- 学校の避難訓練・引き渡し訓練——お子さんがいる家庭は、引き渡しのルールを親が把握しているかを確認する好機じゃ
- 職場の訓練・備蓄の見直し——会社に何日分の備蓄があるか、帰宅困難になったらどうするか。意外と知らないまま働いておる人が多い
- 171の体験利用——毎月1日と15日に加え、防災週間中は連続して体験できる。家族で練習するには絶好の期間じゃ
この日にやらなくていいこと
最後に、少し逆のことを言っておく。防災の日だからといって、やらなくていいこともあるんじゃ。
この時期は特集や広告が増えて、つい買いたくなる。じゃが点検の前に買うと、たいてい無駄になる。まず家にある物を見る。買うのはそのあとでよい
立派な一覧を作った達成感で、肝心の手が止まる。これが一番もったいない。リストより、懐中電灯を1つ点けてみるほうが前に進む
9月1日を過ぎても、備えの価値はまったく変わらん。9月は台風の最盛期でもある。むしろ9月2日から始めるのは、時期としては悪くないぞ
よくある質問
Q. 防災の日は何をする日?
A. 国や自治体にとっては訓練の日、家庭にとっては備えを見直して家族で話す日じゃ。すべてを一日でやる必要はない。水と非常食の期限を見る、懐中電灯を点けてみる、持ち出し袋を背負ってみる——15分あればこれくらいはできる。1つでもやれば、やらない年とは違うぞ。
Q. 2026年の防災の日と防災週間はいつ?
A. 防災の日は9月1日(火)、防災週間は8月30日(日)〜9月5日(土)の7日間じゃ。8月26日は火山防災の日。今年の9月1日は平日なので、家族そろって何かするなら前の日曜、8月30日を狙うのが現実的じゃな。
Q. なぜ9月1日なの?
A. 1923年(大正12年)9月1日の関東大震災にちなんでおる。制定は1960年(昭和35年)で、きっかけは前年の伊勢湾台風だったとされる。それに9月1日ごろは「二百十日」といって、昔から台風が多い時期として警戒されてきた日でな。地震と台風、両方の意味が重なっておるんじゃ。
Q. 時間がなくてもできることは?
A. 電話を1本かけるだけでもええ。離れて暮らす親御さんに「もし何かあったら、どこで会う?」と聞く。それだけで、決まっていなかったことが1つ決まる。防災の日は、その電話をかける口実としてよくできておるんじゃよ。